自治体法務検定は自分の弱点を教えてくれる有意義な検定であると思います

山田修様
元東京都武蔵野市勤務 山田修様   ステップアップ特典受賞

「ステップアップ特典」とは、直近の過去3か年以内の一般受検者(2020年9月検定~2023年2月検定)において、同じ科目の前回受検成績を50点以上上回った方に、翌年発行するテキストを進呈する制度です。

山田さんは武蔵野市役所に勤務され、現在は定年退職されています。2012年以降は毎年受検され、必ずシルバーかゴールドの認定を受けています。そして2023年9月に一般受験での「基本法務」を受検。695点で惜しくもゴールドは逃しましたが、2024年2月に再挑戦し850点という高得点をマーク。ゴールドとともにステップアップ特典を受賞されました。

検定問題について、難易度や問題数についてお感じになられていることはありますか。
気づかされることが多く、適切であると考えています。
具体的にはどのようなところでしょうか。
市区町村の職員は一般職の場合、担当事務が変わることを理由に、一度覚えた法令の知識を時間の経過とともに忘れてしまうことがよくあります。たとえば人事異動で担当する業務が「住民登録」「住民税の賦課」「介護保険」「廃棄物の処理」「戸籍」と変わったとします。それはつまり「総務省」「財務省」「厚生労働省」「環境省」「法務省」と国の省が変わるのと同じくらい、当該職員の担当事務に必要な法令が変わってしまうことになるのです。
確かに担当業務が変わると、業務に関連する法令も変わるということですね。
そうです。業務が変わるという理由で、前に覚えた法令の知識を年数の経過で忘れてしまうことがよくあるのです。どこが変わり、どこが不十分なのか、それに気がつかないままでいるということなのです。
検定を受けることで、そのことに気づかされるということですか。
はい。たとえば一度も見たことのない地方自治法の条文の規定とか、知らなかった判例や法、さらに法改正があったばかりの条文の規定を知ることもできます。
検定を受けることでご自分の弱点を知るということでもあるのですね。
法令の知識を年数の経過で忘れてしまうとか、もともと持っていなかったとか、あるいは勘違いとか、理由は様々ですね。自治体法務検定はその弱点を教えてくれる有意義な検定であると思います。

山田さん、ありがとうございました。

 (事務局追記)
山田様はこのほか、「前に覚えた法令の知識を、年数の経過により忘れてしまうことが起こり得る」ということに関連して「AIを活用した市区町村事務の法令解釈の可能性」というたいへん興味深い論文を書かれています。また、「法的根拠を示せ!」などと大声で怒鳴る住民の対応についても貴重な資料をお寄せいただいております。これは自治体法務検定をなぜ受検するのか、地方公務員にとって法令の知識がなぜ必要なのかの根幹に関わるテーマでもあります。
 このHP上ではご紹介できませんが、いずれ機会を作り皆様にご紹介できればと思っております。