自治体法務検定は、学習すればするほど結果がついてくる検定です

松浦様
川南町役場 総務課総務法制係
松浦様

                       

貴町では、法務能力向上に限らず人材育成事業としてどのようなことに取り組んでいますか?コロナ禍における研修について、オンライン実施への切り替えはありましたか?

庁内職員の例規立案や法務能力向上を位置づけた研修は、庁内での集団研修を年間7種類程実施しています。内容としては、文書の取扱いに関するもの、庁内の法制執務の手引きに沿ったものや、行政手続きに関するもの、非強制徴収債権についてなどです。

年度が変わるタイミングで研修スケジュールを決定・実施しますが、情勢に合わせて研修内容を変更・修正することで状況にあった研修の実施を目標としています。

私自身、講師を務めることも多く、第一法規の『コンジェルジュデスク』を閲覧しながら研修資料を作成することもあります。2022年度は、令和4年度研修サービス動画についても採用しました。はじめの頃は資料作成等、準備が大変でしたが、今では楽しさを見出して取り組んでいます。

庁内での集合研修は広く全体的な内容について取り扱い、専門的な部分の解説は外部サービスを用いるなど、目的に合わせた使い分けが理想です。

実施形態について、対面実施かオンライン実施かのこだわりはありません。職員が講師を務める庁内での集合研修が多いので、対面実施が多い状況です。オンライン実施の研修も内容が合えば、今後、積極的に採用したいです。
法務能力について、現在、課題はありますか?また、職員の理想像や目標とする到達点はありますか?

業務内容・興味の有無によって、職員の知識に差があることが課題です。身近な事柄にならないと身につかない部分もありますが、研修を実施する中でのフォローも今後の課題と考えています。

研修への参加のみでは身につく知識に限度があるので、自ら学ぶ姿勢をもつ職員が増えてほしいです。自治体職員としての最低限の知識を広く習得してもらいたいです。
2019年度から2021年度まで団体で基本法務をご受検いただきましたが、自治体法務検定の採用を決めていただいた理由や、実際に導入してみて感じられた新たな課題などお聞かせいただけますでしょうか?

各自の法務能力の状態を知ってもらい、自ら学習する癖をつけてもらいたいという点から、自治体法務検定を採用しました。

「法務知識への興味がでた」「勉強に前向きになった」という意見がある一方、気持ちを行動に移すことが難しい職員もおり、そういった職員のモチベーションを保つのが課題です。自治検の内容を凝縮させたような庁内研修を実施したいと考えています。
受検者の方々のご感想を教えてください。松浦さん自身、自治体法務検定についてどのように感じていますか?

受検後のアンケートでは「頑張ろうと思った」「法務知識について学ぶきっかけになった」という意見から、「テキストの学習だけでは難しい」「難易度が高い」という意見もありました。

自治検には、点数によってプラチナクラス・シルバークラス・ゴールドクラスが設けられていますが、いずれかを取得できた職員は自信が持てているように思います。

「難しい」という声は多いですが、文章の難しさも自治検の一部だと思います。法を読む能力へ繋がると考えているため、難易度は今のままでいいと考えます。

一生懸命、学習すればするほど、結果がついてくる検定だと思います。
今後、自治体法務検定に期待することをお聞かせください。

団体受検を導入した要因の1つに、年に1度実施される一般受検の会場までの距離の遠さがありました。2022年度からは、一般受検にてオンライン受検も実施されるということで、受検者が増えてほしいと思います。

全国的に受検者が増えれば、今よりもっと全国的な自分の知識力の状態が明確になると思います。これからも、全国の自治体職員に寄り添い、沢山の人に受けてもらえる検定であってほしいです。

(取材日:令和4年7月13日)