「自ら考えて実行する職員」を目指して

竹内様
知多市役所 職員課
竹内様

                         

知多市様は、2015年度から毎年、団体で基本法務を受検しています。近隣の半田市様と常滑市様と同日に検定を実施しています。

貴市では、法務能力向上に限らず人材育成事業としてどのようなことに取り組んでいますか?コロナ禍における研修について、オンライン実施への切り替えはありましたか?また、どのような職員を増やしていきたいと考えていますか?

内部研修としては、階層別に求められるスキルや必要な能力について研修しています。法制執務やメンタルヘルスについても実施しています。研修センターで実施される研修への職員派遣も積極的に行っています。

内部研修においては、ディスカッションやグループワークなどの意見交換を重視しているので、従来通り対面で実施しています。外部研修においては、オンライン実施に切り替わった研修もあります。

知多市では、「自ら考えて実行する職員」をビジョンとしています。自ら動く、自発的な職員を増やしていきたいです。職員課としても、自発的に学ぶ姿勢が育つような研修の開催を心掛けています。
法務能力について、現在、課題はありますか?また、自治体法務検定以外に法務能力向上に向けた取り組みや、目標とする到達点などがあればお伺いできますでしょうか?

窓口対応に追われ、業務の忙しい部署は、法律を読み込む時間の確保が難しいです。また、日頃の業務がどのような法律に基づいているのか、実務と法の結びつきを実感しにくい部署もあり、認識できるまで時間を要してしまう印象です。

自治体法務検定を受検することで、業務の大前提である法律を身近に感じてもらいたいと考えています。法務能力を高めるという観点では、自治体法務検定の他にも、内部研修の実施や、外部研修へ職員を派遣しています。

                        

貴市では、自治体法務検定を入庁して最初の昇任試験の受検資格としてご活用いただいていると思います。募集や選定方法を教えてください。

知多市では、入庁してから4年目の職員が受ける昇任試験に自治体法務検定を利用できるようにしています。職員課では、入庁2年目の職員に対しテキストを配布しています。3年の間で、各自が学習し、受検へ挑みます。自治体法務検定でシルバークラス(500点~699点)を取得した職員は、昇任試験における筆記試験を免除しています。

検定に向けての学習については、各々の自主性を重視しています。シルバークラスを取得するまでにかかる時間は、日常業務の関連性や個人によって異なりますが、各自が時間を確保し、学習した成果が表れていると考えています。配布したテキストに付箋がたくさんついているのを見かけ、テキストを読み込んで学習している様子を実感することもあります。

自治体法務検定は、4年目までの職員に限らず団体受検できる仕組みとしており、毎年、全庁へ案内しています。

今後、自治体における自治体法務検定に期待することをお聞かせください。

職員には、自治体法務検定を通して、法律を読むことに慣れて、基礎知識をみにつけ、スキルアップにつなげてもらうことを期待しています。法務を少しでも身近に感じてもらえるような検定を今後も期待しています。

(取材日:令和4年6月27日)